妊活漢方は長期的な計画が必要です
こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。
今日のブログは妊活漢方の誤解と真実について、あえて書いてみたいと思います。
「あえて」という言葉を使った理由としては、昨今のSNSなどを見ていると本当に多くの誤解や嘘が目立つと感じるからです。
特に健康食品などのサイトを見ると「これを飲んでいて妊娠しました!」という文字を目にしますが、大切な【ある情報】が抜けているのです。
それが、卵胞の変化にかかる時間、です。
卵胞が排卵するまでの期間
卵胞が排卵するまでの期間をご存じですか?
「そんなの、生理が来てから2週間後でしょ?」
と思った人、それがかなりの誤解です。
卵胞は排卵するまでに段階があります。
難しい話は抜きにして、原始卵胞は1次卵胞~2次卵胞~前胞状卵胞~成熟卵胞を経て、排卵します。
この、原始卵胞~排卵するまでの期間が6か月~12か月程度かかります。
今月排卵した卵胞のスタートは6か月前~12か月前、ということになり、少なくとも6か月以上前の体がもたらした卵胞ということになります。
つまり、SNSなどで「私、このサプリ飲んだらすぐに妊娠したよ」はかなり気をつけないといけない情報です。
しかし、これは決して「嘘」をついているわけでありません。
本当にこの人は「このサプリを服用してすぐに妊娠した」のでしょう。
しかし、それをあたかもそのサプリを服用したおかげで妊娠した、という「におわせ」を持たせていることは大きな問題です。
先にも書いたように今月排卵している卵胞は「6か月前から12か月前の体質がもたらす卵胞」です。
そのため、卵胞の質を良くすることを目的とする場合、最低でも6か月以上は漢方やサプリメントを服用することが大切です。
時々、「1か月漢方を飲んでみたけど、何も変わらない」という人がいますが、当たり前なんですね((+_+))
ですから、漢方は正しい知識と生活をもって根気強く服用する必要があります。
まとめ
当店では妊活漢方を服用していただく際、「筋トレと似ている」と説明しています。
筋トレで体を変えるためにはジム・トレーナー・サプリと費用が掛かります。
しかしどんなに高額な支払いをしても1か月後にムキムキにはならないですよね。
本当に「体が変わったね」と言われるためには最低でも4か月は筋トレが必要ですよね?
体の変化は急には起こりません。
しかし、妊活に対する焦りが誤解を生み、その誤解をうまく利用して商売をする会社がある、という事実を知ることはとても大切です。
妊活に何を服用するかはしっかりと専門家に相談することをお勧めしたいと思います。