生理が来てから排卵までの日数が長い場合に服用する漢方
こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。
今日は生理が来てから排卵日まで、いわゆる【低温期】が極端に長い場合に考えられる不調とお勧めの漢方薬について書いてみましょう。
一般的な生理周期はほぼ2週間の低温期とほぼ2週間の高温期からなります。
つまり28日前後で1回生理が来ることが理想的となりますが、実際には28日±4日程度は問題ないと考えれます。
今回のタイトルのように低温期が長いとはおおよそ低温期が20日以上と考えてよいでしょう。
この場合考えられるのは
卵巣機能の低下(加齢、PCOS、疲労、ストレス、高プロラクチン血症など)が考えられます。
これらを漢方的な視点で考えると腎虚(じんきょ)が考えられえます。
漢方では「腎」は生殖機能や老化と深く関わる臓腑です。
腎の力が弱まると卵巣の働きが低下し、卵胞の成熟に時間がかかります。
特に「腎陽虚」では温める力が不足し、冷えや倦怠感を伴いやすくなります。
また血虚(けっきょ)の影響も無視できません。
血が不足すると卵胞や子宮内膜に十分な栄養が届かず、成熟が遅れてしまいます。
顔色が悪い、めまい、肌の乾燥などを伴うことが多く、多くの女性に血虚の可能性があります。
そして現代日本において、誰しも避けられないのが気滞血瘀(きたいけつお)です。
ストレスや血流の滞りによって気血の巡りが悪くなると、卵巣の働きが妨げられてしまい、卵胞の発育に支障をきたします。
このように特別な病気がない限り、低温期が長くなる可能性としては加齢・血虚・ストレス・血行不良となります。
これらを改善するためには腎を元気にする補腎薬、血を補う補血薬、気血の巡りをよくする活血薬や理気薬などを服用することになります。
ただ、ここで大切なのは人それそれ体質が違うということ。
自分の体質を正確に見極めることは難しく、専門的な知識や経験が必要となります。
漢方薬を服用の際は専門家に相談するほうが間違いもなく良いでしょう。
まとめ
女性にとって生理は自分の体調を知る手掛かりになります。
毎日基礎体温をつけるのは少し面倒くさい場合も、せめて生理が来た日、オリモノが多かった日をメモしておくとよいでしょう。
そして不調を感じたらまずはホルモン剤ではなく漢方で整えることから始めてください。