漢方から見た「妊活」と女性の体を温める知恵
こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。
晩婚化が止まらない日本。
結婚してすぐに妊活を試みるもなかなか結果が出なくて病院・漢方相談を始めたというお客様もたくさんいらっしゃいます。
妊娠することがストレスのためになってしまうことはなるべく避けたいものです。
そのためには妊活以前から男性も女性も体調管理を大切にすることが大切です。
現代女性の多くが「授かるための準備」として生活習慣や食事を見直しています。その中で漢方が大切にしている視点のひとつが「女性は体を冷やさないこと」。これは単なる生活上の注意ではなく、妊娠に向けた体づくりの根幹に関わる考え方です。
今回のブログでは冷えと妊活の重要性について書いてみたいと思います。
冷えは妊活の大敵
漢方では「冷え」は血流を滞らせ、子宮や卵巣に十分な栄養や温かさを届けられなくなる原因と考えます。冷えた体は、まるで冬の畑のように種をまいても芽が出にくい状態。妊娠に必要な「温かい土壌」を整えるためには、まず体を冷やさないことが重要なのです。
冷えは単に手足が冷たいというだけではありません。慢性的な疲労、月経不順、肩こりや頭痛なども「冷え」が関わっている場合があります。特に妊活中の女性にとっては、冷えが血流を妨げ、子宮内膜の厚みや卵子の質に影響する可能性があるため、見過ごせない要因となります。
血流を良くすることの意味
漢方では「血(けつ)」は体を養い、心を安定させる大切な要素。血が十分に巡ることで、子宮や卵巣に栄養が行き渡り、妊娠に適した環境が整います。血流が滞ると「瘀血(おけつ)」と呼ばれる状態になり、月経痛や不妊の原因になることも。
血流を良くするためには、適度な運動やストレッチ、温かい食事、そして心の安定が欠かせません。漢方薬では、当帰や川芎など「血を巡らせる」生薬が用いられることがあります。これらは体を温め、血の流れをスムーズにすることで、妊活をサポートしてくれるのです。
血を増やすことの大切さ
血流を良くするだけでなく、血そのものを増やすことも妊活には欠かせません。血が不足すると「血虚(けっきょ)」と呼ばれる状態になり、顔色が悪い、めまいがする、眠りが浅いなどの症状が現れます。妊娠に必要な栄養を子宮に届けるためには、十分な血が必要です。
血を増やすためには、鉄分やタンパク質を含む食材を意識することが大切。漢方では、当帰や地黄、阿膠など「補血(ほけつ)」の生薬が用いられ、女性の体を内側から支えます。食事と漢方を組み合わせることで、血を養い、妊娠に向けた体づくりが進んでいきます。
心と体のバランス
妊活において忘れてはならないのが「心の安定」。漢方では「心身一如(しんしんいちにょ)」といって、心と体はひとつのものと考えます。ストレスや不安は血流を乱し、冷えを悪化させる原因にもなります。
そのため、妊活中は「体を温める」だけでなく「心を温める」ことも大切。リラックスできる時間を持ち、好きな音楽を聴いたり、温かいお茶を楽しんだりすることも、漢方的な妊活の一部なのです。
まとめ
漢方の視点から見た妊活のポイントは、女性が体を冷やさないこと。そのために血流を良くし、血を増やすことが欠かせません。体を温め、血を巡らせ、心を安定させることで、妊娠に向けた「温かい土壌」が整っていきます。
妊活は「結果」を焦るものではなく、「体と心を育てる時間」。今日の一杯の温かいスープ、ゆったりとした深呼吸、そして心地よい眠りが、未来の命を迎える準備につながっているのです。
当店は9年連続で県内で唯一「実力薬局100選 子宝部門」を受賞しております。
妊活・冷えでお困りの方はぜひ一度ご相談ください。
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