手足が冷えるのに顔がほてる場合は安易に温めてはいけません
こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。
今日は冬至ですね。
1年で1番、夜の時間が長い1日ですが、考え方によってはこれから日が伸びていく転換日でもありますね。
とはいえ、冷え込みが強くなるのはこれから!
冷え性対策に漢方薬を服用される人も多いと思います。
しかし、ここで注意点があります。
「冷え性には生姜が良い!」「冷え性漢方ならこれ!」というSNSなどの広告を見ることがありますが、実はこれ…とても危険です(笑)
なぜなら一口に冷え性と言ってもその原因によって改善方法は異なるからです。
手足が冷えるのに顔がほてる場合
手足が冷えるのに顔がほてる、こういう症状は意外と多いように感じます。
しかし、この症状を安易に温めてしまうと、火照りがさらに強くなり不眠やイライラにつながることもあります。
このタイプの冷えは四逆(しぎゃく)と呼ばれます。
本来、四肢に流れていくべき気血が逆流し体の中心に集まっている状態です。
体の中心に集まった気血は上昇してしまうため、火照りを感じることがあるのです。
この場合の改善は、逆流した気血が正常にめぐるようにすること、つまり「気の巡り」を改善することが大切です。
代表的な漢方薬には逍遥顆粒(しょうようかりゅう)があります。
逍遥顆粒はPMSや鬱、イライラ、自律神経の乱れによく使われる処方ですが、タイプによっては冷え性改善にもなります。
「逍遥顆粒は冷え性にも良いですよ」というと「効能効果に書かれてないじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、このあたりが漢方をしっかり理解している専門家と、そうではない人の分かれ道かもしれません。
まとめ
冬は冷える季節です。
しかし、改善方法を誤るとかえって体調を崩すこともあります。
原因を知る、処方を理解する。
これがとても大切です。
ぜひご相談くださいね!