浮腫みが気になる時にお勧めの漢方薬膳食養生
こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
今日は浮腫みに対する漢方薬膳食養生を書いてみたいと思います。
一口に浮腫みと言っても
①顔が浮腫み
②お腹周りが浮腫む
③下半身が浮腫む
の3タイプがあり、もちろんそれらが複合することもあります。
漢方的に大雑把に上記の3タイプを原因別に分けると
①顔の浮腫み→肺の弱り
②お腹周りの浮腫み→脾胃の弱り
③下半身の浮腫み→腎の弱り
と考えます。
①肺の弱り
肺は『水道を主る』という考えがあり、口から入れた水分を全身にくまなく供給する役割があります。
肺は高い位置にあるため、肺が弱ると肺に上がってきた水が全身に散布されないため、おもに胸から上の浮腫みを起こしやすくなります。
痰が絡むのも特徴的です。
肺の弱りが原因で水の流れがうまくいかない場合は、肺の働きを良くする食材をとりましょう。
・白菜 ・ネギ ・玉葱 ・紫蘇 ・梨 ・レンコン ・大根 ・ニンニク ・生姜 ・胡椒 ・山椒
・ワサビ ・銀杏 ・百合根 ・柿 ・バナナ ・イチゴ
②脾胃の弱り
脾胃は水分を体に取り込む一番最初の場所です。
脾胃の働きが悪くなると腹部に過剰な水分が停滞するため、お腹周りが浮腫みやすくなります。
胃腸機能の低下を伴うため、食欲不振や胃もたれ、また浮腫んでいるのに水分を欲しくなるなどの症状がみられることがあります。
脾胃の働きの低下は気血の生成の低下にもつながるため、疲れやすい・倦怠感などを伴います。
脾胃の弱りが原因で水が腹部に停滞してしまう場合は、脾胃の働きを良くする食材をとりましょう。
・米 ・小麦 ・ハトムギ ・蕎麦 ・豆腐 ・白菜 ・冬瓜 ・大根 ・柿 ・ナス ・大豆 ・黒豆 ・銀杏
・サツマイモ ・山芋 ・ニンジン ・キャベツ ・もやし ・リンゴ ・紫蘇 ・ナマコ ・レンコン ・胡椒
・カボチャ ・牛肉 ・鶏肉
③腎の弱り
腎は肺の水分代謝を支える一方で、体の不要な水分を排泄する場所です。
そのため、腎の働きが悪くなると、不要な水分を排出する力が衰えます。
下半身の怠さや場合によっては腰痛を伴うこともあり、下半身に浮腫みを起こしやすいため、脚の痺れなどを起こすこともあります。
腎の弱りが原因で水の排出がうまくいかない場合は、腎の働きを良くする食材をとりましょう。
・羊肉 ・エビ ・鰻 ・ナマコ ・ニラ ・アワビ ・クラゲ ・イカ ・貝柱 ・ゴマ
・牡蠣 ・シジミ ・アサリ ・海藻 ・ノリ ・キャベツ ・ブロッコリー ・サツマイモ ・ゴボウ
・栗 ・ひじき ・トウモロコシ
以上のように
肺の弱り→水の流れが悪くなる
脾胃の弱り→水がお腹に溜まる
腎の弱り→水が排出されにくくなる
とかんがえると、水の流れを良くするためには肺・脾胃・腎のすべての働きが良いことが大切です。
食事で補えない部分は漢方薬で対応しつつ、食事にも気を付け、運動などで気血水の流れが良くなる時間を持つようにしましょう。