不眠改善漢方はいつまで飲むべき?

こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。

当店は子宝分野における「全国実力薬局100選」にも選んでいただいているように、子宝や婦人科・更年期障害などの相談が多い薬局です。

ただ、ここ最近2年くらいで急激に増えている相談が「不眠」です。

これは当店が子宝・婦人科に加えて「不眠」にも力を入れ始めているからともいえますが、多くの日本人が不眠に悩んでいることも原因だと思います。

漢方において不眠は様々な原因が考えられます。
一時のストレスのようなものもあれば、更年期や老化など体質改善が必要な原因もあります。

多くのお客様に睡眠の改善を体感していただいていますが、そうなると気になるのが
「漢方っていつまで飲まないといけないの?」
だと思います。

今日はそんな疑問に答えてみたいと思います。

睡眠漢方はいつまで服用するべきか?

睡眠漢方をいつまで続けるべきか?
これはその原因によって異なると思います。

例えば、一過性のストレスによる不眠や食べ過ぎによる不眠、胃腸虚弱による不眠であれば、辛い時だけ服用したり、食事に気を付ければすぐに改善してしまう場合もあります。
このような場合は、少し手元に置いておいて「イライラしたな」「食べ過ぎたな」というときだけ服用するのも賢い付き合い方だと思います。

では、更年期や老化による不眠、心労による不眠はどうでしょうか?
このような「体質による不眠」「環境による不眠」は一過性の不眠とは言いにくいところです。
更年期障害は出口がありますが、老化は一途をたどるため、V字回復とはなかなかなりません。
「では、老化による不眠は一生漢方を服用しないといけないのか?」
そんな質問が聞こえてきます。
私は「もし質の良い睡眠を得て、QOLを高めたいと思うのなら、そうです」と思います。
動物である以上、加齢すればするほど睡眠の質が悪くなることは避けられません。
ただこれは「改善しない」ということではなく「良い状態を少しでも長続きさせる」という考え方です。

環境による不眠も同様です。
三交代制で睡眠リズムがバラバラ。
強烈なストレスで心身に悪影響を及ぼしている。
このような場合、この環境が元凶なのですから、変えなくてはいつまでも根本的な改善は難しいものです。
しかし、中には心身に悪影響を及ぼしているにもかかわらず環境を変えられない、変えたくない人もいます。
そのような場合であれば、やはり漢方薬の服用を止めてしまえば、また悪化してしまうのは目に見えています。

まとめ

睡眠漢方は原因と状況に応じて、すぐに止めてもいい人、辛い時だけ服用した方が良い人、可能な限り継続した方が良い人に分かれます。
可能であれば、「漢方がなくても大丈夫になったよ」と言ってほしいのが本心です。
そのためにも、不眠の原因になっている生活や環境を変えていくことも大切です。
季節や生活の中でうまく漢方を取り入れて、良い睡眠をとれるようにしていきましょう。

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。