栄養不足でも痛み・痺れ・痙攣が起きます

こんにちわ、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

今日は『栄養不足でも痛みが起きる』を漢方的視点で解説したいと思います。

以前、痛みの原因の一つ『不通即痛』について書きました。
これは、『気血の巡りが悪い場所は痛みを起こす』というもので、血行不良やストレスが痛みの原因になる、という話でした。

今回の痛みの原因は『不栄即痛』についてです。

これは『養われていない(栄養が届いてない)場所は痛みを起こす』という考え方です。

漢方では血は『筋肉などに栄養を与え、機能を正常にする働き』があると考えます。
そのため、血(栄養)が不足した血虚の状態になると筋肉に栄養がいきわたらず痛みやしびれ、痙攣を起こすのです。

血虚が原因となる痛みのため、虚証の痛みと呼ばれることもあります。

不栄即痛の特徴は強い痛みではない、ということです。
『じわりと痛む』
『何かしていれば気にならない程度の痛み』
『鎮痛剤の服用に悩む程度の痛み』
などと表現される方も多いです。

血虚は圧倒的に女性に多い症状です。

これは生理による定期的な出血がある事・男性ほど食事量が多くない事が原因です。
不栄即痛に悩まされている女性は鎮痛剤よりも先に血を補う『補血薬』を優先した方が根本的な解決につながるのでお勧めです。

不栄即痛は人によっては我慢できてしまう痛みのため、あまり気に留めない人もいるようです。
しかし、不栄即痛は血虚のサイン!

特に女性は体からのSOSと感じて、すぐに血虚の改善を試みてくださいね!

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。