加齢とともに衰える集中力 対策は?
こんにちは、宇都宮市の漢方相談・天明堂薬局の中山です。
店頭で漢方相談を承っていると、年齢を重ねるにつれて、
「集中力が続かない」「作業に没頭できない」と感じることが増えてきた、という声をよく耳にします。
これは決して気のせいではなく、加齢による脳の働きの変化が関係しています。
脳の前頭前野は、注意力や判断力、集中力を司る重要な部位ですが、加齢とともにこの領域の機能は徐々に低下していきます。若い頃は数時間ぶっ通しで勉強や仕事に没頭できたのに、今では30分もすると気が散ってしまう…そんな変化を感じる方も多いのではないでしょうか。
また、加齢によって脳内の神経伝達物質の分泌量も減少します。
特に「ドーパミン」や「アセチルコリン」といった物質は、集中力や意欲に深く関わっており、これらの減少が「やる気が出ない」「注意が散漫になる」といった状態を引き起こします。
しかし、これは避けられない衰えではあるものの、工夫次第で十分に対処可能です。特に効果的なのが「こまめなリフレッシュ」です。
長時間座りっぱなしで作業を続けると、血流が滞り、脳への酸素供給も減少します。
これが集中力の低下や眠気の原因になることもあります。そこで、1時間に1回程度、席を立って軽くストレッチをしたり、窓の外を眺めたり、深呼吸をするだけでも脳がリセットされ、再び集中しやすくなります。
漢方薬を飲むこともとてもお勧めです。特に血流を良くする漢方薬は脳への酸素の供給量を高めるため、脳の疲労軽減にもつながるでしょう。
さらに、短時間のウォーキングや水分補給もおすすめです。
歩くことで血流が促進され、脳が活性化されますし、水分を摂ることで脳の働きがスムーズになります。コーヒーやお茶も良いですが、利尿作用があるため、純粋な水や白湯が理想的です。
また、作業環境の工夫も集中力維持には欠かせません。
照明の明るさ、室温、音の有無など、五感に与える刺激を整えることで、脳が快適に働ける状態を保てます。特に自然光を取り入れることは、気分の安定や集中力の向上に効果的です。
私も気分転換にB’zの音楽を聴くことがあります(笑)
年齢を重ねることは、経験や知識が増えるという大きなメリットがあります。
一方で、脳の働きには自然な変化が訪れます。だからこそ、無理に若い頃のような集中力を求めるのではなく、今の自分に合ったペースで、こまめにリフレッシュを取り入れながら、心地よく作業を続けることが大切です。
まとめ
「集中できない」と落ち込むのではなく、「集中力は波があるもの」と受け入れ、波の合間にリフレッシュを挟む。そんな柔軟なスタイルが、年齢を重ねた私たちにとって、最も賢い集中法なのかもしれません。
運動・環境変化・漢方薬で上手に集中力管理をしていきましょう!
