長引く空咳は咳止め薬だけでは効かない?漢方による改善方法
こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。
空気が乾燥し始めましたね。
ショッピングモールなどを歩いていると、あちこちから【コホン、コホン】と乾いた咳が聞こえてきます。
当店でも風邪をきっかけに咳だけが残ってしまっているというお客様のご相談も増えています。
今回はそんな長引く咳の漢方による改善方法を書いてみたいと思います。
長引く咳を治すには肺と腎の陰が重要
漢方において長引く咳を治すには五臓の中の肺と腎が重要なカギを握っています。
肺は皆さんのイメージする通りで呼吸に関係する重要な臓です。
肺は乾燥した空気に弱いため、秋から冬にかけて失調しやすい特徴があります。
特に高齢者や喫煙者は肺が乾燥しやすい傾向にあるため、
・痰が絡む
・しゃがれ声
・乾燥肌
・便通が悪い
などの特徴があれば肺が乾燥によって弱っている状態と考えて良いでしょう。
また、腎には『納気を主る』という考え方があり、吸気を腹下まで降ろす働きがあります。
腎の納気作用が弱くなると、呼吸を深く吸うことができず、呼吸が浅くなります。
冬は腎が弱りやすい傾向があります。
そのため、秋の乾燥により肺が失調して咳が出て、さらに冬になっても咳が改善せず息苦しさがある場合は、肺と腎の機能を回復させることが大切です。
西洋薬の咳止め薬はもちろん咳を止める働きはありますが、なかなか咳が治らない場合は漢方による体質を改善する方法もお勧めです。
代表的な漢方薬には八仙丸があります。
八仙丸は六味地黄丸に麦門冬と五味子が入った処方で、肺陰を補いつつ腎を強化する漢方薬です。
長引く咳には咳止め薬と併用する形で服用すると良いでしょう。
また、八仙丸は高齢者や喫煙者の乾燥対策にもお勧めです。
咳は長引くと不眠や疲労の原因にもなりかねません。
本格的な乾燥シーズンが来る前に肺と腎を元気にして、咳を改善していきましょう。
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