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妊娠・産後

悪阻と漢方薬

悪阻は妊婦に見られる吐き気や嘔吐、胃部不快感のことです。
妊娠初期から症状がみられおよそ12~16週目になると緩和されます。
悪阻を経験する人はおよそ50~80%ともいわれ、多くの妊婦が直面する問題です。
西洋医学的にはまだ詳しい原因が解明されていないため、経験則を重要視する漢方の考え方が有効となるケースもあります。
健やかな妊娠生活をするためにも少しでも症状を軽くしていきましょう。

悪阻の原因

脾胃虚弱

脾胃虚弱とは脾と胃の働きが低下している状態です。
現代でいう、胃腸機能の低下に近い考えです。
妊娠をすると生理が止まり、血が排出されなくなります。
それと同時に子宮から始まる気は盛んになり、集まった気はその特性上、上昇傾向になります。気の上昇に伴い食べ物を胃に降ろすことが出来なくなるため、悪阻症状を起こします。

脾胃虚弱に特徴的な症状

・疲労感 ・眠くなりやすい ・食欲不振 ・食べ物の味が分からない

肝胃不和

肝胃不和とは肝と胃のバランスが乱れている状態です。
肝に疏泄作用と呼ばれる自律神経系を整える働きに近い作用があります。
妊娠中のストレスにより肝の働きが乱れることで疏泄機能が乱れ、胃の動きが不安定なることを肝胃不和と呼びます。

肝胃不和の特徴的な症状

・怒りっぽくなる ・気持ちがソワソワする ・眩暈 ・頭痛 ・胸や脇が張る ・冷たいものを好む ・口の中が苦く感じることがある

お勧めの漢方薬

脾胃虚弱

脾胃虚弱を改善するには脾胃の働きを良くする漢方薬を服用します。
六君子湯や茯苓飲、平胃散などが有名です。
悪阻の出方や体質などに応じて処方を考慮する必要があるため、服用の際は必ずご相談ください。

脾胃虚弱にお勧めの食材

・キャベツ ・アスパラガス ・豆苗 ・枝豆 ・ナス ・トマト ・ニンジン ・ジャガイモ ・サツマイモ ・長芋 ・リンゴ ・サクランボ ・レモン ・ミカン

肝胃不和

肝胃不和は肝の働きを改善しながら胃の働きも良くしていく必要があります。
有名なところでは香砂六君子湯、温胆湯、勝湿顆粒、香蘇散、二陳湯、逍遥散などがあります。
こちらも悪阻の出方や体質に応じて処方を検討する必要があるため、服用の際は必ずご相談ください。

肝胃不和にお勧めの食材

・キャベツ ・ニラ ・ネギ ・レモン ・ミカン ・梅 ・酢

まとめ

古文『万氏婦人科』には『軽者は薬を飲まなくてもかまわない、これは常病である。重者は薬を服用する必要がある。胎気を傷つけるかもしれないからだ』と書かれています。
軽めの悪阻で張れば漢方薬を服用する必要もないと思いますが、あまりにもひどい場合にはぜひご相談ください。

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