春は不眠の季節!?

こんにちは、宇都宮市・天明堂薬局の中山です。

今日の宇都宮は最高気温18度、少し動くと汗ばむような暖かさになりました。
春の訪れを感じるわけですが、天気予報を見るとまさに三寒四温。
気温の乱高下がしばらくは続きそうです。

さて、春になると不眠の相談がグッと増えてきます。
なぜ春になると不眠の相談が増えるのか?
そんなことを今日のブログでは解説したいと思います。

春は陽の季節の始まり

漢方には陰陽学説というものがあります。
陰陽学説とは簡単に書けば【この世のものは全て陰と陽に分けられる】という考え方です。
季節を陰陽で分けると春夏は陽、秋冬は陰となります。
陽には明るい、興奮、温かい、上昇、軽い、太陽、火などの特徴があります。
陰には暗い、冷静、冷たい、下降、重い、月、水などの特徴があります。

見ても分かるように、陽には【アクティブな感じ】があります。

では、1日を陰陽に分けるとどうでしょうか?

日中は陽で、夜は陰になります。
そして、夜に私たちは眠る(陰)わけです。

ということは、夜は心身ともに陰の状態であることが理想的です。

しかし、春は陽の季節の始まりです。
体に過剰な陽が発生すると夜になっても心身が陰に傾かず、陽の状態になってしまう事があります。
陽の特徴には【上昇】があったように、陽が溜まっていると脳に過剰なエネルギーが上昇して、脳が興奮してしまいます。

これが、春になると不眠になる一つの原因といえます。

春不眠になりやすい人の特徴は…

脳に過剰なエネルギーが溜まることで、脳が興奮し寝付けないことが分かりましたね。
では、どのような人にこの症状が出やすいのでしょうか?

勘の良い人はもうお分かりですね?

答えは【デスクワークなど、頭を使う仕事をしている人】です。
座位で頭を使う仕事をしてる人は、エネルギーが脚よりも頭部に向かう傾向があります。
そのため、脳が興奮しやすく不眠の傾向になります。
特に良くないのが、就寝時間ギリギリまでパソコン仕事をしている、です。

これはもう最悪です。

これから寝ようとしているのに、直前まで脳に過剰なエネルギーを上昇させるのは、本末転倒です。
就寝時間ギリギリまでパソコン仕事をするのは避けてくださいね。

春、寝つきが悪い人はエネルギーを降ろす漢方薬を

脳に過剰なエネルギーが溜まっていると、興奮してなかなか寝付けません。

そんな人は、エネルギーを降ろす漢方薬を服用すると良いでしょう。
一般的には重鎮安神薬(じゅうちんあんじんやく)というジャンルに属しますが、具体的な処方は体質なども考慮して決める必要があるので、ぜひご相談ください。

 

中山 貴央

中山 貴央先生

  • 薬剤師
  • 国際中医専門員
  • 薬膳コーディネーター

子宝相談、婦人科相談、美容相談を専門としています。
唯一無二の自分の心と体、そして人生だからこそ根本から改善できる漢方を試していただきたいと思っています。