季節性不眠 夏に不眠になる漢方的原因

不眠の原因は体や心の不調だけではありません。
環境や季節によっても不眠になる場合があります。
特に夏はその季節の特性上、不眠になりやすい季節と言えます。
夏になるとなぜ不眠になりやすいのか?どのような事に気をつけるべきなのか?
漢方的視点で解説していきたいと思います。

漢方・中医学における夏の特徴

夏の不眠のキーワードは五臓の中の一つ【心】の不調です。
漢方において『心』には『火』の性質があると考えています。
夏になり、心の火が強くなると精神が昂りやすくなるため、焦燥感や煩躁、積極性、軽さ、興奮などの特徴みられるようになります。

【夏になるとワクワクする】
【夏になると大胆になる】
【夏は遊びに行きたくなる】
【ひと夏の恋】

これらは夏の影響で心の火が昂っていることが原因です。
つまり、夏は行動的で楽しい季節ですが、精神の昂ぶりが起こりやすいため、睡眠の質が悪くなりやすい季節です。
夏になると寝つきが悪くなったり、不眠になるのは夏の暑さがもたらす過剰な心の火が原因とも言えるのです。

夏の不眠を防ぐ生活養生

夏は心の不調で精神が昂りやすくなるため、睡眠の質が悪くなります。
では、生活面ではどのような事に気をつけるべきでしょうか?
食事と夜の過ごし方の点からご紹介します。

1.夕食の注意点

夕食は【香辛料を控える・揚げ物を控える・暴飲暴食しない・夏野菜を食べる】を意識してください。
香辛料や揚げ物、暴飲暴食をすると体内に過剰な熱がこもり不眠の原因になります。
これは漢方において【熱】は火と同じように陽の性質を持ち、心身を興奮させると考えられているからです。
テレビなどの企画で芸能人が激辛料理を食べるのを見たことがある人は多いと思いますが、激辛料理を食べると大量の汗をかき、大声で『辛いー!』と叫び、顔が赤くなっていきますよね?辛い料理は体温を上げ、心身を興奮させてしまいます。
そのため、夕食にカレーライスや麻婆豆腐のような辛味の強いメニューは極力控えてください。
また暴飲暴食も気をつけたいところです。漢方では胃気不和とも言われ、胃の働きに負担をかけるような食事は不眠の原因になると考えます。
逆に夏野菜は心身をクールダウンするものが多いため、暑い夏の夕食にはお勧めです。
油少なめのサッパリとした味付けで、腹7分目程度までにしておくと良いでしょう。

2.就寝前の過ごし方

就寝前はなるべく興奮するものを観ないほうが良いでしょう。
スポーツ観戦やゲーム、過激な動画は心を興奮させ睡眠の質を低下させてしまいます。
また、喧嘩になりそうな会話もできれば避けたいところです。
喧嘩は心の火が昂ってしまうため眠れなくなります。
また暑い室内は心と体のクールダウンを妨げ、睡眠の質に悪影響です。
空調や扇風機などを使い寝室を涼しくすることも大切です。

就寝前は部屋のライトを少し暗めの暖色系に切り替え、涼しい室内で穏やかに過ごすことを心がけてください。

夏の不眠にお勧めの漢方薬

夏は心火が昂りやすいことが不眠の原因の一つと考えます。
その点から考えると瀉火補腎丸や天王補心丹、酸棗仁湯、抑肝散のような漢方薬がお勧めとして挙げられます。
また、夕食の暴飲暴食による不眠であれば消化を助ける生薬をお茶として服用するのも良いでしょう。

しかし漢方薬の選定はその人の体質に応じて決まるため、具体的にはカウンセリングを受けてから服用してください。

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まとめ

夏は心の火が昂り不眠になりやすい季節です。
食事や生活方法でうまく順応し、質の良い睡眠をとることが夏バテを防ぐ最良の方法と言えます。
楽しい夏ではありますが、暴飲暴食・夜の遊びすぎには十分に気をつけてくださいね!

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